園長月のお便り
  • さくら2
    どきどき、わくわく              園長  湯本 美奈子

    ご入園ご進級おめでとうございます。今年一年間どうぞ宜しくお願い致します。
    4月は『出会い』の時です。3月に様々なお別れをした人たちも、
    『どきどきわくわく』しながら新学期を迎えていることと思います。今年はどのような出会いが待っているのでしょうか。
    『やさしい先生だったらいいなぁ』『お友だちがたくさんできたらいいなぁ』と
    皆さんが思うでしょう。出会うこと、関わること全てのことは決して『偶然』ではありません。
    よく『子どもは親を選べない』とか言いますが、子どもを授かった時点で、
    神様がその子にふさわしい『親』を選んで下さっているのです。
    ですから親は選ばれた責任と自覚を持って、愛を込めて、その子にふさわしく
    成長させる使命を与えられています。
    では保護者の方々が今日まで大切に育ててこられたお子様を、何故幼稚園に入れるのでしょうか。
    もちろん社会性や協調性などを学ぶためです。人は一人では生きていけません。
    家にいるように一生自由気ままに好きなことだけをしていくこともできません。
    ですからこんどは子どもが自分で『生き生きと』生きていくための心と体の準備を
    してあげるのが幼稚園だと思います。排泄、食事、着替えなどの基本的生活習慣はもちろんですが、
    一番大切なのは幼稚園生活を通して『私はおうち以外でも、たくさんの人から愛されているんだ』
    ということを、子ども自身が実感することです。ですから、とびきりの笑顔で関わりたいです。
    一緒にたくさんあそびましょう。けれど『愛』は嬉しい、楽しいことだけでは育ちません。
    子どもたちは、辛さ、悲しさ、悔しさ、様々な『試練』を通して、
    もっと深い『愛』を学んでいきます。ですが、これらのことをまだ幼い子どもたちが
    体験して乗り越えてゆくには、『どんなことがあっても、あなたはかけがえのない大切な宝物。
    大丈夫、ちゃんと見てるよ、応援してるよ』ということを、親や教師が全身で
    気付かせていかなければなりません。しっかり愛されて育った子どもは、逆境にも強いのです。
    『辛抱』ということばがあります。
    『堪え忍び、我慢すること』と辞書には書いてありますが、
    ず〝―″っと頑張っていれば『―』を足して『辛』が『幸』という字になって、
    『幸抱』…『幸せを抱える人』になれるのだそうです。
    新学期、泣いてお母さんと離れられない新入園児さんや、けんかやおもちゃの
    取り合いで痛い思いを経験する子どもたちと一緒に、泣いたり笑ったりしながらその子らしく、
    愛をたくさん抱える人に育てていきたいと思います。
    保護者の皆様とご一緒に祈りながら、見守ってまいりましょう。

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