園長月のお便り
  •                                園長  湯本美奈子
     入園式から半月がたちました。
    大分泣き声が小さくなりましたが、まだまだ思い出しては泣く子がいたり、家から出る時に大泣きで困らせるお子さんもいらっしゃいます。お母さんも大変でしょうが、もうしばらくの辛抱ですから励まして送り出してあげて下さい。また、5月は『聖母月』として、私たちの母であるマリア様に倣い、思慕の念と神様への取り次ぎを願いながら祈りを推奨する月としています。子どもたちが大好きなお母さんにふさわしい“母”になれるよう、祈りながら過ごしましょう。
     さて、けがや事故なく無事に一年過ごせますように…と願いながら新学期が始まってすぐ、熊本で又しても大きな地震が発生しました。未だに余震が続き、八代市にいる友達からは毎朝、「今日も無事に目が覚めました。感謝!」とLINEが届きます。カトリックの幼稚園に勤務しているのですが、入園式の前日に起きた為、幼稚園も始めることができず、小中学校も連休明けまで休校だそうです。家に戻った途端、強い揺れで家屋の下敷きになった人も多いので、夜は車中での就寝を強いられ、いつまで続くかと思うと心が折れそうになると言っていました。
     ニュースで、カミ・パン・水・SOSと書かれた校庭を目にした方も多かったでしょう。大変なことだ…と思い、何がどうなっているのか、どうしたらいいのかネットで調べてみると、傷口をえぐるような心無い書き込みも横行していて悲しくなりました。
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    『何事でも人から自分にしてもらいたいと望むことを、人にもしてあげなさい。』(マタイ7‐12)イエス様の みことばです。もし今、私自身の上に同じような災害が降りかかったとしたら、してもらいたいことは何かと考えると、今の自分がどのような行動をしたらよいのか答えが見えてくると思います。阪神大震災から21年、東日本大震災から5年が経ちますが、日を追うごとに何か遠くで起きた出来事のような感覚になることは怖いことです。家族がいて、普通の当たり前な生活ができている自分は、もっと痛み分けをしなければいけないと痛感しています。
    枯れている花瓶の花を見ても、感じ方は様々です。「枯れているなぁ」と思う人「気持ちが悪いから捨てよう」と思って捨てる人、「新しい花を飾ればきれいだし見ている人も気持ちがいい」と思って新しい花を買ってきて飾る人。思いやりの段階も様々です。けれど、枯れている花にすら気づかない人もいるのです。私たちは被災された方々のためにどんなことができ、どんな思いで寄り添えるかを共に考えましょう。
    いま、福岡教区から支援の要請が届いています。色々な募金活動にご協力いただいている皆様かと思いますが、今回の『ありがとう』の末尾に献金袋を添付させていただきました。この献金は横浜教区を通じて熊本県内のカトリック幼稚園のために使っていただくことができます。14日には親子で楽しいバス遠足も計画しています。一日も早く、親子でそんなひと時が持てるようになってほしいと願っています。
    どうか皆様の温かいお気持ちで、ご協力をお願いいたします。IMG_2132

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