園長月のお便り
  • もみじ
    〝実らせる“ための時間                  園長  湯本 美奈子
     
    昨年に続き、運動会は雨で翌日に延びたものの、ちょうど良い日和の中
    元気いっぱいの運動会となりました。
    私事で16日からお休みをいただき、バザーも園長不在で申し訳ありませんでした。
    職員から盛況のうちに無事終わったことを聞き、役員さんはじめ保護者の皆様方には、
    感謝の気持ちでいっぱいです。 お疲れ様でした。 本当に有難うございまいた。
     お陰様で18日に無事手術が終わり、現在はリハビリに励んでいます。
    子どもたちが毎日御聖堂で祈ってくれていること、年中さんが園外保育で私の入院している
    病院のそばを通った時、みんなで園バスから「園長先生~頑張ってね~!」と
    声を張り上げてくれたことなど、嬉しく有難い気持ちでいっぱいです。
    台風の爪痕も大きく、最近も良いお天気に恵まれませんが、短い秋のひと時、
    自然を感じながら、園外やお庭で、元気に過ごして欲しいと願っています。

    11年前に自骨で手術をしたときは、1か月間ベッド上で身動きすることもできませんでしたが、
    人工股関節となると術後3日で車椅子に乗ってトイレに行くこともでき、
    一週間もしないうちに歩行器を使って歩くこともできるようになりました。
    私の性格上じっとしていることができないので、動けるのが嬉しくてお天気の良い朝、
    洗濯をしてベランダに干しました。充実感でベッドに戻り、友人にもらった本の
    その日の箇所を読むと『私はあなたを造る時に、休息の必要を組み込んだ。
    常に動き回っていることで、どれだけ多くの時間とエネルギーが無駄に使われたことか…(続)』
    と書いてあり、思わず声を出してしまいました。「神様見てたの?」と。(笑)
    ところが順調に進んでいたはずが、その日の夜トイレに行くために歩こうとした途端、
    激痛が!…歩けなくなってしまったのです。翌日はちょうどレントゲンを撮る日だったので、
    幸い異常は認められず、しばらくじっとしていることにしました。
    家族に叱られたことは言うまでもありません。(謝)
    何となく何もしていないことが申し訳ないというか、早く良くならなくては・・・
    と思う余り、大事なことを忘れていました。
    窓の外を見ると、リンゴの実がたわわに実っています。
    隣の木にはもう収穫されたのか1個もなっていません。
    農家の方はそれぞれの実に備わった恵みを最大限に引き出すため、じっくりその時を待って
    〝実らせて″下さるのでしょう。本の箇所にはこうもありました。
    『必死に頑張るのはよしなさい。私が設けたこの日を喜び、感謝しなさい。』と。
    先々の計画や決定の事で頭がいっぱいになって自分の思い通りに過ごそうと奔走している時は、
    熟れていないリンゴを収穫しているようなものです。心身ともにストレスを抱え、
    恵みを無駄にして、あとで後悔することになるでしょう。
    今与えられた時間をどう使うのが、後々の実りにつながるのかなんて、
    意識して生活することはないと思います。
    そんなことを考える時間もないほど、日々忙しいのですから。
    でも、頑張りすぎるのがよくないことを身を持って知りました。
    休息することは神様がセットして下さった時間なのです。
    これから年末に向け、もっと慌ただしくなってきますが、親も子どもも、
    意識して休息の時間を取りましょう。もったいないと思う時間は、実を熟す時間で、
    休むことは後々の大きな実りにつながることを信じて自分の身体をいといましょう。
    休んだ後は、思った以上に実りの成果は大きかったですよ。

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