園長月のお便り
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    親子の時間
               園長 玉井 史恵

    先日NHKの 『チコちゃんに叱られる』 
    で 親子が一緒に過ごせる時間についての
    放送をしていました。
    数年前にも放送していたので、
    ご覧になった方も多いかもしれませんが…。
    親が子と生涯で一緒に過ごせる時間は 
    母親で7年6か月 父親で3年4か月だそうです。 
    そのうち年少で入園するまでに18%の時間が終わり、
    幼稚園卒園時には32%、小学校卒業時には55%、
    高校を卒業して親元を離れると、
    70%の時間が終わっているそうですから、
    その時点で残りは30%ということになります。
    私自身のことを振り返ってみると、
    幼稚園に入るまではほぼ1日中一緒に
    過ごしていましたが、
    幼稚園に入ると、降園してから寝るまでの数時間、
    小学校に入ってからは親より友達と
    過ごす時間を求めるようになり、
    親子でべったり一緒にいる時間は
    どんどん減っていきました。
    そして私がフルタイムで仕事を始めると、
    平日は食事と入浴の時間くらいしか
    一緒に過ごす時間がありませんでした。
    本当にテレビで言っていた通りです。
    子育て中、子どもは大好きだけれど、
    たまには一人で好きなことをしたいと思ったこともしばしば。
    でも子どもが巣立った後は、
    子どもと過ごせる時間のありがたさを
    ひしひしと感じるように…。本当に身勝手なものです。
    私の娘は大学から東京で一人暮らし。
    その後結婚して現在は神奈川県住まい。
    それでも頻繁に行ったり来たり1年に
    何度も会えることが当たり前でした。
    そんな当たり前の日々が、
    コロナウイルスの出現で一変しました。
    会いたいけれどいろいろなことを考えると
    帰ってきていいよと言えない。
    娘も帰りたいけれど帰れない。
    そんな日々が続きました。
    今年の夏は3年ぶりに娘が夫婦で帰省をし、
    (検査を受けて)久しぶりの家族団らんができました。
    娘が今ハマっている宝塚のDVDを
    夜中まで一緒に見て盛り上がり、
    仕事の話をしたり、
    ネットをみながら欲しい物の相談をしたり、
    丸2日間楽しい母と子の時間を過ごしました。
    娘と父親も仲がよいのですが、
    母娘の話題にはついてこられず…。
    父親との時間の短さをこれまた実感しました。
    チコちゃんに叱られるではもう一つ、
    子が親と過ごせる時間についても触れていました。
    私が子なら、自分の親と過ごせる時間は、
    1年で24時間 まる1日程度(一緒に住んでいない親子)
    だそうです。
    親が生きる残り年数(平均余命)が10年なら10日、
    20年なら20日ということですが、
    コロナ禍になり、
    この日数すら危ういのではないかと思ってしまいます。 
    私に残された娘との時間は? 両親との時間は?
    コロナ禍にあって、また今度、そのうちに、
    ができないことを経験しました。
    どんなに願っても今が永遠に続くことはありません。
    巻き戻すことのできない時間、
    後悔のないように、
    一緒に居られる時間を慈しんで過ごしたいと思った夏でした。
    皆さんはお子さんとの限りある時間を
    どのように過ごしたいですか…。

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