園長月のお便り
  • Tulips
    桜梅桃李のように               園長  湯本美奈子

     ご入園・ご進級おめでとうございます。
    ようやく春の暖かい日差しになり、新学期と共に又子どもたちの
    元気な歓声が聞こえることを心から嬉しく思っています。
    聖堂増改築工事も終わり、広くて新しい、使い勝手の良い環境が整いました。
    のびのびと楽しい園生活を送ってほしいと願っています。
    一年間どうぞ宜しくお願い致します。
     さて、春を代表する花『桜・梅・桃・李(すもも)』で、
    〝おうばいとうり″とか『桜梅桃季(季節)』〝おうばいとうき″
    ということばがあります。桜も梅も桃も李(すもも)もそれぞれの美しさと
    咲く時期があり、互いに相手をうらやむことなく、自分の時に精一杯花を咲かせる。
    だから美しい…というような意味です。自然の中でもとりわけ人間は、
    神様が最も愛されて創られたものなのに、時々その基本的な生き方を忘れてしまいます。
    人を羨んだり、自分を卑下したり・・・。桜梅桃李に限らず、花も動物も
    みんな与えられた場所で自分らしく精一杯生きています。
    神様がそのように創ってくださったからこそ、どんな小さなものにも、
    心打たれる美しさや、けなげさがあるのです。子どもたちにもその子らしく、
    その時々にふさわしい花を咲かせられるようにゆっくり見とり、
    育てていけるよう努めて参りたいと思います。
     元号が『令和』に変わり10月からは幼児教育無償化が始まります。
    新しい時代の幕開けですが、これからはもっと社会情勢も変化し
    人間関係も複雑化してくるでしょう。それでもマリア幼稚園の基本理念である
    『私があなた方を愛したように、あなた方も互いに愛し合いなさい』
    と語られたイエス様の思いを受け継ぎ、育て、そのように生きることで、
    子どもたちはどんな困難にも負けない『愛』の人に育っていくことを信じています。
    純粋な心を持った子どもたちはまだ幼いので、
    何もわからないと思われるかもしれませんがちゃんと理解できるし、
    良く覚えています。すでに成人した長男は、以前誕生会の話をしたとき、
    「あの時は香代先生(担任でした)がなんだか急いでいてね、僕はまだ
    何になりたいか、はっきり決まってなかったのに、警察官?サッカーの選手?
    野球の選手?と矢継ぎ早に聞かれてさぁ、ついサッカーの選手って言っちゃったんだよね。」
    とか姪っ子に「クリスマス会は天使なの?僕は星だったんだよ」とか
    「御聖堂で100匹の羊探しをしたのを覚えてる。」とか、
    その他にも沢山の思い出を話してくれました。そしてそれは、
    ちゃんと彼の生き方や価値観にもつながっています。
    小さい頃の思い出。楽しいことも悲しいことも含めて、いつどこにいても守り、
    愛し、支えてくださる神様と共に過した幼児期の思い出は、お金には換えがたい宝物です。
    桜梅桃李のように、神に愛されている子どもとして、楽しいことも悲しいことも、
    全部宝物にできるような思い出作りの1年になりますよう、
    職員一同心して保育させていただきますので、保護者様のご協力とご支援を、
    どうぞ宜しくお願い致します。

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