園長月のお便り
  • ききょう
    『人間力(にんげんりょく)を育てる』                園長  湯本 美奈子
    梅雨が長く、冷夏?とまで言われたのに今年の夏はまた格別に暑かったですね。
    残暑も心配ですが、行事の多い2学期も健康管理に努めながら元気に過ごしたいと思います。
     
     今年は岡山県でカトリック教職員研修会がありました。
    幼稚園からバスをチャーターし、9時間かけて参加した甲斐あって、北海道から沖縄まで
    800人近い参加者と共にカトリック教育の基本を分かち合うことができました。
    私の分科会は『豊かな人間力を育む幼児教育の実践』がテーマでした。
    誰でも、いい時はいつも幸せですが、うまくいかない時、不遇の時は苦しみます。
    でも落ち込んでばかりいないで、その原因や意味を考えながら耐えられる力、
    乗り越えられる力が『人間力』だと言われました。
     母親のほとんどは、我が子に愛をもって接することに喜びを感じながら子育てをしています。
    喜んでいる“あなた”のありのままの姿を嬉しい、愛しいと思い、
    失敗したり悲しんだりしている“あなた”に共感し、寄り添いたいと思いながら関わっています。時々、人と比べたり、○○ができる、○○より上に・・・に気を取られがちですが、
    様々なことに愛すべき我が子が、どう向き合っているか?考えているか?悩んでいるか?
    に心を向け、よりよく心を遣っていることを評価し、“あなた”がいることで、
    私たちがどんなに幸せかを、言葉やスキンシップで伝えましょう。
    人間力を育てるには、お父さんやお母さん自身も自分の弱さを知り、
    『持ちつ持たれつ…』で助け合い、頑張り過ぎずに『大丈夫、大丈夫』…と、
    ゆとりを持って接することも大切です。

     いつも私は娘に「お母さんは個人情報流し過ぎ!」と叱られますが、
    この夏二女が扁桃腺の手術をして、孫二人をしばらく預かる事になりました。
    家が近いので、普段はうちに泊まることがないのですが、朝から晩までとなると
    環境もリズムも食生活も変わってしまいます。それでも空気を読んで、
    ちゃんと言うことを聞いて、けなげに頑張っていました。
    ところが従姉妹が遊びに来た日の夜、ちょっとしたことで3歳になる孫が大泣きし始め、
    どんなにあやしても泣き止みません。すると娘がサッと孫を抱きあげて庭に出て行きました。
    ニコニコしながら戻って来た孫に「大丈夫?」と聞くと「ママが早く良くなるように
    お星さまに、お願いします!ってお祈りしたの!」と言いました。
    従姉妹と一緒に星を見つけては「お願いしま~す!」と大声で叫んでいます。
    ずっと我慢していたのに、従姉妹がママと関わっている姿を見て爆発したのでしょう。
    思いきり泣けて良かったし、娘の行動にも感謝しました。
    今年卒園した従姉妹が隣りで「もう大丈夫だよ…」と優しく話しかけていて、幼稚園生活で
    神様がそばにいて下さること、守って下さること、願いを聞き届けて下さることを
    知っていたからこその言動にも感動しました。
    そして「ママが来たらギュ~って抱っこしてもらうの!」と笑顔で話す孫の表情は、
    私には見せない、全幅の信頼と愛情のこもった笑顔でした。
     子どもは頑張ります。我慢します。でもそれは人間力が育っているからこそで、
    母子の愛着がなければ不遇のまま終わり、それが続けばどこかでその反動が表れるはずです。

     無事退院し、感動的な(笑)母子の対面が終わりましたが、翌日幼稚園に連れて行くので
    孫を迎えに行くと「やだ~!」「抱っこ~」「私が先~!」と玄関先で二人とも大騒ぎ。
    すると二女が、「そんなに泣くなら、いつまでも泣いてなさい」(怒!)
    あ~ぁ、普通が何より。普通が幸せ。健康で普通な、こんな日常の飴とムチで、
    子どもは豊かに育っていくのでしょう。
    そのためにも2学期、お母さんの飴とムチ、笑顔とスキンシップを沢山お願い致します。

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