園長月のお便り
  • 空と桃

    神さまに招かれた私たち             園長 玉井史恵

     長年マリア幼稚園のために尽くしてこられた、湯本美奈子園長先生が
    ご退任され、今年度より、園長を務めさせていただくことになりました。
    どうぞよろしくお願いいたします。
    マリア幼稚園は今年創立55周年を迎えます。初めの1年は須坂マリア
    幼稚園の分園として過ごし、昭和41年に認可を受け分園ではなく、中野
    マリア幼稚園としての第一歩を歩きだしました。奇しくも私が生まれた年
    です。年齢がわかりますね…。
    初代から5人の神父様が園長を務められ、その後湯本園長先生が6代目、
    私は7代目となります。今これまでの歴史を引き継ぐ責任の重さを感じ
    ています。
    湯本園長先生は本当にオールマイティーな方でしたので、どこへ
    行っても 「立派すぎる園長先生の後は大変だと思いますが…」 と言わ
    れています。そのことは私が誰よりも自覚しています(笑)なにしろ
    私は、一度に沢山のことを行うのが苦手、次々と仕事をこなすよりも、
    ひとつの事をじっくり考える方が性に合っています。小さいころから
    この性格は変わっていません。この仕事に就いた時は 『他の先生方の
    ようにテキパキと仕事をこなせるようになりたい』 といつも思って
    いましたが、人はそんなに簡単に変われるものではありませんでしたし、
    人を羨んでも出来ないことは出来ません。そのような私を、湯本園長先生
    はいつもできなかったことを指摘するのではなく、できたことを認めてく
    ださいました。まさに愛情を注いで育ててくださったのです、そのおかげで、
    私は人を羨むのではく、「自分にできることを自分なりに一生懸命やろう。」
    と思うことができ、今日までこの仕事を続けることができました。また、
    湯本園長先生はいつもこうおっしゃっていました。「私たちは自分で選ん
    でここにいるのではありません。神様の導きでここにいるのです。あなたが
    ここに必要だから、招かれたのです。」と…。立派なことはできませんが、
    この言葉を信じて園長の責任を負う覚悟をきめました。
    これはマリア幼稚園に通ってくださるすべての子どもたち、保護者の
    皆様も同じだと思います。新年度が始まり「あ~あ…隣の組がよかった」
    「○○ちゃんと一緒がよかった」などと思うこともあるかもしれません。
    でもこれは神様が招いてくださった、一人ひとりに必要な出会いなのです。
     又、集団生活の中で「どうして家の子は○○なんだろう」「もっと活発
    だったらいいのに」「○○ちゃんみたいだったらいいのに‥」などと思う
    ことがあるかもしれません。でも、私の子どもとしてこの子を神様が
    招いてくださったのです。あなたなら大丈夫と…。ですから、神様の
    招きを喜んで受け入れ、共に子どもたちを育ててまいりましょう。
    一人で出来ないことは誰かに助けてもらいながら。そして湯本園長先生
    が私にしてくださったように、子どもも、大人も、互いに良い所を認め
    合い愛情を持って育ちあえる、温かな幼稚園をめざして力を尽くして
    まいりたいと思っております。皆様どうそよろしくお願いいたします。

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