2016.03.26
園長 湯本 美奈子
今年は記録的な暖冬だったせいか、春を待ち望む…というよりあっという間の4月という感があります。
それでもあちこちでさくらの便りが聞かれ、園庭のチューリップが咲き始めると、華やいだうれしい気持ちになりますね。
ご入園ご進級おめでとうございます。今年も沢山の感動と出会えますように・・・。
一足早く2日には保育園部門の入園式がありました。1歳児10人、2歳児23名のまだ赤ちゃんのような子どももいましたが、スムーズで静かで驚いた入園式でした。今日からは幼稚園児144名を含む177名でのスタートとなります。園内外で、歓声と泣き声とが響き渡ることでしょう。(笑)
ゆっくりしっかり育っていくよう見守り指導して参りますので、今年度も保護者様のご支援ご協力を
どうぞお願い致します。
昨年度創立50周年を迎えましたので、100年に向けて又新しい1歩を踏み出しました。私が入った頃は三世代同居が多く、夏休みも春休みもしっかり休み。子どもたちは一日ゆったり過ごし、夕方も早く帰って家の前で暗くなるまで遊んでいた良き時代でした。あれから40年でこんなにも子どもを取り巻く環境が変わろうとは誰が予測できたでしょう。女性の就労が当たり前になった今、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)を真剣に考える時が来ています。
仕事は大事です。男女の区別なく責任のある部署を任され、時間外に仕事をしなくては間に合わなくなってきます。そういう年齢になっていくのです。でも子育ても、ちょうどその時期と重なってきます。
私も子どもを3人育てながらずっと仕事を続けてきました。夫の母や家族に助けてもらわなければ到底無理な仕事でした。いつも、『仕事を持っているから子どもが後回しにされている、子どもがいるから仕事がおろそかになっている』と、ならないように…必死でした。でもそれだけ、この仕事も子育ても、私にとってかけがえのない宝物だったのです。そして有難いことに、疲れてどうしようもなくなった時、私の話を聞いて共感したり、一緒に悩んでくれる人がいました。『したいこと』と『しなくてはならないこと』が見えてきて、おのずと優先順位が決まってきました。
仕事は待ってくれますが、子どものS0Sは後回しにできません。いつまで続くかと思うかもしれませんが、子供が母親を必要とする時間は結構短いものです。辛い時、愚痴を聞いてもらいたい時、助けてもらえる人はいますか?苦しい時は私たちに声をかけてください。お母さんの代わりはできないけれど、お母さんを支えることはできます。お母さんが笑顔でいることこそ、子どもたちにとって最高の栄養剤です。物理的な手抜きは時に必要ですが、仕事を理由に心の手抜きをしては絶対にいけません。ワークライフバランスを考えながら、手段と目的をしっかり意識して、子どもを育ててください。
今年は7クラスに担任1名ずつの他に、加配補助教諭を10名配置しました。一人ひとり環境や変化に敏感なお子さんが増える中、幼稚園としてできる限り大人の関わりや声掛け、スキンシップを通して安定した幼稚園生活を送れるよう配慮しました。お母さんの代わりはいないことを心に留めながら、新しい1歩を踏み出した認定こども園中野マリア幼稚園の歩みを、保護者様とともに模索して参りましょう。