園長月のお便り
  • 雪うさぎ
    元日から石川県で地震が発生し、
    大きな不安や悲しみに包まれました。
    楽しみにしていたお正月、
    帰省中に亡くなられた方もおられるという
    報道もありました。帰省さえしていなければ…。
    という後悔の念を抱いている方もおられることでしょう。
    震災によって辛い思いをされている方々の重荷が少しでも
    和らぎますようにお祈りいたします。
    私はいろいろな痛ましい事故や事件が起きるたび、
    祖母の言葉を思い出します。
    明治生まれの祖母はいつも
    「家を出たら何が起こるかわからない、
    ここで交わした言葉が最後になるかもしれない。
    だから『 機嫌よく笑顔で送りだしなさい 』
    『 笑顔で家を出なさい 』といつも家族に言っていました。
    子どもの頃はその言葉を聞いていても、
    言葉の意味を深く理解しようなどと思いませんでしたので、
    母と喧嘩をして口を利かずに家を出ることもありました。
    (喧嘩の理由は覚えていないので、
    些細なことだったと思いますが)
    もちろん喧嘩をしているので、
    母も「いってらっしゃい」とは言ってくれません。
    プリプリ、モヤモヤしながら学校に向かった気持ちは覚えています。
    結婚して親になり子育てがはじまると、
    叱ったり、親子喧嘩をしたりすることも数知れず。
    そんなイライラとした気持ちで、
    よく顔も見ずに送り出してしまった後、
    いつも祖母の言葉を思い出しては
    「このまま二度と会えなかったらどうしよう」
    という不安に襲われ、
    『笑顔で見送らなければ…』と反省し、
    完璧にはできていませんでしたが、
    叱った直後も意識して明るく声をかけて
    見送るようにしてきました。
    こうして自分が親になって初めて祖母の
    言葉の重みを実感することができた私です。
    毎朝、昇降口で子どもたちを迎えていると、
    『あれ?今朝はお家で何かあったのかな?』
    と思うお子さんが時々います。
    「どうしたの?」と聞くと「叱られた」
    と話してくれるお子さんもいます。
    どうして?と聞くと「ごはん食べなかったから」
    「ゲームやってたから」「早く起きなかったから」
    「はやく着替えなかったから」とほとんどの子どもたちが
    叱られた理由を理解していることに驚かされます。
    朝の様子を担任に伝えると、時によっては半日くらい、
    朝の気持ちを引きずっているお子さんもいるそうです。
    叱ったつもりはなくても忙しい朝、
    ついつい小言が多くなることもあるでしょう。
    そんな時は私の祖母の言葉を思い出していただけたらと思います。
    小言を言った後も、叱った後も、
    どんな時も 顔を見て笑顔で「いってらっしゃい」と送りだす。
    簡単で当たり前のことだけれど、とても大切にしたいこと。
    皆さんはやっていますか?
     
    園長 玉井史恵  

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