2025.04.08
3月31日に 最後の年長さんを玄関で見送り、
『これで1年が終わったな~』と
感傷にひたったのもつかの間、
翌日には小さい小さい未満児さんが
保護者の方々に抱かれて登園し、
賑やかな泣き声と共に新年度がスタートしました。
地震や紛争で悲しいニュースが流れる中、
無事に1年を終え、また穏やかに
新たなスタートができることに感謝して、
新年度を迎えたいと思います。
さて、1日から未満児クラスがスタートしましたが
3日目ともなると、置いていかれることを察知した子ども達は
玄関から渋い顔、泣き顔、頬にはすでに涙が乾いた後…。
また、部屋では泣きながらもお家の方に
手を振るけなげな姿も…。
どの子も新しい生活を受け入れるために、
精一杯頑張っている姿です。
在園児として進級した子どもたちも
園に慣れているとはいえ、担任も部屋も替わり、
響き渡る泣き声の中 不安な気持ちでいると思います。
泣いている我が子を預けていかれる
保護者の皆様も後ろ髪をひかれる思いで
おられることでしょう。
今保護者のもとを離れた子どもたちは
私たちの顔をまばたきもせずに
じーっと 見つめています。
(穴のあくほどとは、こういうことなのかと実感しています)
見つめながら「この人は誰なのだろう」
「この人と居て大丈夫なのだろうか」
「自分にとって害のない人なのだろうか」
と見定めているのでしょう。
そして大丈夫と思ったときにはじめて笑ってくれます。
こうやってはじめの一歩を踏み出すために
頑張っているのです。
これからスタートする年少さんも
一足遅れて同じ姿が繰り広げられていきます。
子どもたちにとっての はじめの一歩 は、
親にとっても はじめの一歩 です。
はじめの一歩を踏み出すためには
本当に大きなエネルギーが必要です。
そして子どもたちのエネルギーの基は
『保護者の皆様の元気』と『大丈夫なんとかなる』
というおおらかな心だと思います。
以心伝心とはよく言ったもので
保護者の方々の心に元気がないと
それは必ず子どもたちに伝わります。
不安な気持ちも、イライラした気持ちも同じです。
子どもの心は本当に敏感です。
でも大人だって新しい一歩の中で落ち込むことや、
悩むことがありますよね。
そんな時は一人で頑張ろうとしないでください。
いつでも職員を頼ってください。
話すことで心が軽くなることもあります。
頼ることも大切な生きる術です。
お友だちに出会う、先生に出会う、新しい出来事に出会う、
これから出会う一つひとつのことが
子どもたちを育ててくれます。
私たち大人も子どもたちを通して様々なことに出会います。
今しかないこの時を一緒に楽しみながら過ごしていきましょう。
1年間どうぞよろしくお願いいたします。
園長 玉井史恵