園長月のお便り
  • 夏休み中に数名の職員と共に

    カトリック幼保連盟の全国大会の研修会に参加してきました。

    全国各地からカトリック園で働く

    500名ほどの先生方が集まりました。

    神父様の話やドクターの話など様々な分野で研修を

    受けてきましたが、

    その中から少しお話ししたいと思います。

    長い間急性期の新生児医療の現場にいたという

    ドクターが 私はカトリック信者ではないけれど

    『新生児』という言葉は

    本来は『神生児』という言葉が相応しいとおっしゃいました。

    神の御業なくして命は誕生しないと感じられたそうです。

    胎児の神秘、神生児の神秘、出産の神秘、

    について具体的に教えてくださいました。

    専門的すぎてお伝えできないのが残念ですが、

    誕生するまでにこんなにもすごいことが

    起きているのだと驚きました。

    またある神父様は、

    『命は神様からの寄付』だと言われました。

    (寄付という言葉の意味は

    自らの意思で金銭や品物を無償で提供すること とあります)

    神生児と言う言葉とのつながりを感じました。

    世の中に人材バンクというものがありますね。

    人材とは役に立つ人物、

    才知ある人物という意味だそうですが、

    神様は人材を育てるためではなく、

    一人ひとりにそなわった良心(神様の声)を

    育てるために命をくださいました。

    見えるものに目をそそぐのではなく、

    見えないものに目をそそぐことこそが

    良心を育てることにつながっていくと言われました。

    そしてその基礎となるものが愛されて育つということです。

    医学界でもそれは同じで

    愛着という言葉で表されています。

    (愛着とは 時間、空間を隔てても永続的に持続する結びつき)

    これが子どもたちの生きる基礎となる。

    大勢の子どもたちを診療してきた医師が

    愛着形成こそが子ども達の発達を支える土台となる。

    だから乳幼児期は 教育よりも 響育・共育 が

    大切なのだと言っておられました。

    また、ハグは抱かれている人が

    「幸せ」「喜び」「楽しみ」というものを受けるのではなくて、

    本当は抱いてやる人が安心や幸せや喜びを感じる

    ホルモンが出るそうです。

    子どもたちがぎゅ~と抱きついてきてくれた時の幸福感。

    これは日々実感しているので私にもよくわかります。

    皆さまも同じではないでしょうか。

    どうしてよいか分からなくなったら、

    ただ黙って抱きしめる… それだけでよい。

    ‘‘ハグは百薬の長なり‘‘ だそうです。

    カトリックでも医学でも大切なことは同じでした。

    ちなみにハグとは…

    『身も心も含めて受け入れ、抱きしめてやること』

    だそうです。受け入れるに心を足すと愛になりますね。

    心を込めた沢山のハグで子どもたちに愛を届けていきましょう。

    園長 玉井 史恵

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